くるみの庭 ~ちょっとここらで深呼吸~

パニック障害とともに生きる筆者が、病気や人生のこと、心身の健康のために取り組んでいることを発信。

HSP気質のある人が快適に生きるメソッド<前編>

はじめに・・

先日の1カ月早起きチャレンジ企画を通して、思わぬところで己の繊細さに気づいた筆者。
どうも私はストレスを感じると動画やネットに逃げ込んで夜更かししがちなのですが、そのストレスの元を探ってみると意外にも仕事のことではなく、周囲の人の機嫌やちょっとしたネガティブな反応を敏感に感じ取り、ダメージを受けていることがわかったのです。
普段仕事に対するストレスは自覚していたものの、まさかそんな些細なことでもストレスを感じていたとは・・と我ながらガラスすぎるハートに驚いた次第です。
もしかしたら自分はHSPなのではないか?
そう思ったことが、今回改めてHSPについて調べるきっかけになりました。

kuruminoniwahe.hatenablog.com

HSPとは

HSPは「Highly Sensitive Person」の略語で、直訳するととても敏感な人という意味です。
米国の心理学者であるエレイン・N・アーロン博士によって1996年に提唱されたとのこと。
HSPは生まれつき視覚や聴覚などの感覚が敏感だったり、非常に感受性が高く繊細だったりする気質のことで、疾患ではないそうです。
アーロン氏によれば、全人口の15~20%、約5人に1人はHSPの傾向があるらしく、意外と数が多いことに驚きます。

HSPの4つの特性「DOES(ダズ)」
Depth of Processing(深く処理する)
簡単に結論の出るような物事であっても、深くさまざまな思考をめぐらせる
<例>
・一を聞いて十のことを想像できる
・調べ物をはじめると深く掘り下げ、その知識の深さについて周囲に驚かれる
・物事を始めるまでにあれこれ考え、時間がかかる。

Overstimulation(刺激への敏感さ)
刺激に対する反応が強く表れやすく、疲れやすい
<例>
・人混みや大きな音が苦手
・映画や音楽、本等の芸術作品にとても感動して泣きやすい
・他人のちょっとした言動に傷つき、いつまでも忘れられない

Emotional response and empathy(共感力)
他人との心の境界線が薄く、相手の感情の影響を受けやすい
<例>
・人が怒られていると自分のことのように感じて、傷ついたり、お腹が痛くなったりする
・人のちょっとした仕草、目線、声などに敏感で、相手の機嫌や思っていることがわかる

Sensitivity to Subtleties(感覚の鋭さ)
 他の人が気づかないような音や光、匂いなど、些細な刺激にすぐ気づく
<例>
・機械音や時計の音が気になってしまう
・強い光や日光のまぶしさが苦手
・カフェインや添加物に敏感に反応する

<参考サイト>
・あなたのかかりつけ健康サイト サワイ健康推進課
『心が疲れやすくて生きづらい…それは「HSP」かもしれません』
・人事担当者のためのポータルサイト 人事の図書館
『【自己診断】HSPとは?特徴や長所の活かし方、上手な付き合い方』

私はHSPなのか?

ネットで簡単にHSP診断ができるので、早速いくつか試してみました。
診断結果もまるっとコピペしてます。

<診断結果1>
HSP診断テスト
https://hsptest.jp/
・スコア:75
(-52~140)
HSPレベル【中】
HSPであると思われます。一般的な人々よりも非常に繊細な心を持っています。傷つきやすいかもしれませんが敏感であることは過ちではありません。それどころかあなたの人格を豊かにしてくれます。無理せず自分らしくいることで喜びを感じることができるでしょう。

なるほど、過ちではないと・・。いきなり有難いお言葉をいただきました。笑

<診断結果2>
あなたの心の繊細さをチェック HSP診断テスト
https://hitostat.com/ja/tests/highly-sensitive-person-test
HSP度 68%
・非HSS型HSP
・あなたはHSPだと思われます
《 繊細で内向的 》
刺激を求めないタイプのオーソドックスなHSPです。繊細で内気、人間関係に大きなストレスを感じやすいタイプです。人が何を考えているかわかるため、顔色を伺って上手く相手に合わせられる力を持っています。好奇心はあまり高くないため、リスクを取る行動は好みません。人と会って話すこともそこまで得意ではないため、一人でいることを楽だと感じています。何事も深く考えるタチで、石橋を叩いて渡る傾向があります。

たしかに石橋を叩きすぎて渡る前に負傷してる時あるかも。。
やっぱり自分はHSPの可能性が高そうですね・・・

<診断結果3>
【5分でHSP診断】HSP気質か簡単セルフチェック!自分の繊細さがわかる
https://mokomoko-hsp.jp/hsp/check/
HSP度60~80%
・内向型HSP(HSS型)
このタイプは・・
・外出好きだけど人混みで疲れる
・行動は大胆だけどミスを引きずりがち
・新しいこと好きだけどすぐ飽きる
という特徴を持つよ♪

いきなりため口!?

全人口の中でも約6%しかいない珍しいタイプの『HSS型HSP(刺激追求型・内向的HSP)』。
内向的だけど刺激を求めちゃうタイプでよく「アクセルを踏みながらブレーキを踏んでいる」と表現される矛盾を抱えているよ♪

な、なるほど・・・。さっきは非HSS型と出たけど、今回はHSS型という逆の結果になったよ♪(おまえはつられるな)

<診断結果4>
HSP診断簡単セルフチェック
https://d21.co.jp/news/event/hsp-self-check/question/
・「あなたはHSPではなさそうです。」

えーーばっさりいくぅーーー。しかもシンプル一言バージョン!?(´Д`)


結論、自分がHSPなのかどうかはよくわかりませんでした。(なんそれ)
ただどうもHSPの気質は多少なりとも持ち合わせているようです。。
これらのセルフチェックの精度はいまいちわからないですが、気軽にできるのでもし興味あったらみなさんもぜひ試してみてください!

HSP気質のある人が快適に生きるメソッド

「他人の気分に左右される」「一度にたくさんのことを頼まれるのが嫌」「豊かな想像力を持ち、空想にふけりやすい」「ミスをしたり物を忘れたりしないようにいつも気をつける」など幾つかのHSP気質を持つ当事者として、少しでも肩の力を抜いて暮らす方法を探ってみました。

①気づいたこと全てに対応するのをやめる
HSPの人は仕事をする際、いかにミスなく質の良い仕事をするかに重点を置くあまり、その分他の人よりやることが増えたり時間がかかったりする傾向があるそうです。
ご多分に漏れず私もその一人。リスクヘッジが細かく仕事も丁寧なので、ミスや手戻りは少ないものの、あれもこれもやっておいた方がいいかなと常に神経を張り巡らせているので、気づいたらぐったり疲れていることもしばしば。。
プライベートでも、メッセージのやり取りで、こう書いたら相手はどう思うかななどと一言一言を気にしてしまい、なんてことのない内容を送るのに30分近くかかったことも。(もはや誤字脱字は論外という我ながら厳しい世界に生きてます・・助ケテ;∀;)
一時かなり話題になった『「気がつきすぎて疲れる」が驚くほどなくなる「繊細さん」の本』(武田友紀・著/以降「本書」と呼ぶ)では、その解決策として「気づく」と「対応する」を分けることを提唱しています。
HSPの人は、仕事の改善点であれ他人の感情であれ、気づいてしまうのは避けられないこと。しかし、気づいたそれを対応するかどうかは自分で選ぶことが大切なのだそうです。
たとえば、仕事のメールの返信で、「聞かれたことに答えるだけではなく、こちらの状況も伝えたほうがいい」と気づいたとき。
「本書」では、サクッと状況を伝えられるなら対応してもOK。もし、状況を同僚に確認し、言い回しや伝える順番を考えて、資料も添付して・・と、芋づる式にやったほうがいいことが出てきたら、いったん手を止めることを提案しています。
なぜかいつも忙しくなる、仕事が溜まっていくという背景には、気づいたこと全てに対応しようとしている可能性があるそう。。
心身ともに健康でいるためには、「対応すべきことを自分で選ぶ」「致命傷でなければ、対応せずに放っておく」ことがとても大切なのだそうです。

パニック障害になったことを機に、何事も完璧でなくていいという考え方に徐々にシフトしている私ですが、ふっと気を抜くと無意識に完璧さを求めてしまいます。
もはや病的ですが、ここ最近は(周りの同僚を見習って)もっと適当で良いのだと、小さなミスや手戻りをあえて気にしないことにしたら、格段にしんどさが減って全体の効率もアップ。あれもこれもしないと地獄からちょっと抜け出すことができました。

 

②なんでも自分事として捉え過ぎない(感情移入しすぎない)
周囲の人の機嫌や感情に思いのほか左右されてしまうことがあります。
特に実家へ戻ってからは両親の喧嘩や母の機嫌に振り回されることが増えていました。
HSPの人は通常よりも周囲から刺激を受けやすく、また他人に感情移入しやすい傾向があるそうです。
病で実家に戻ってしばらくの間は、2人が些細なことで喧嘩するたびに、自分がもっと親孝行できていればこんなに喧嘩しなかったかもとか、ちゃんと2人の間に立って仲を取り持たなければとか、喧嘩のストレスで父の癌が再発してしまうかもとか、自分事のように心配したり悲しんだりしていました。
実際にそれで体調を崩してしまうこともあり、正直とてもしんどかったです・・
でもある時、2人が喧嘩することや不仲なことは自分のせいじゃない、私にはコントロールできないことだと悟ったのです。
大の大人がやることだし、その結果ストレスで憤死しようが刺し合おうが、どうぞご自由に。
極論(過ぎ?)そう考えるようになったら、めっちゃ楽になりました!(だろうね)
武田氏も「本書」の中で、もし周囲に不機嫌な人がいる時は、できるだけ物理的な距離をとること、その人ではなく自分をケアすることを奨めています。

おかげで以前よりは周囲の感情に振り回されることは減ったものの、まだまだ自分でも気づかないうちにストレスや影響を受けていることも。。
なので改めて自分を守るためにも、自分と人との間にしっかり境界線を引き、何でも自分事として捉えないよう気をつけたいと思っています。
誰かと住んでいたり物理的に十分な距離を保つことが難しい場合は、耳栓やイヤホンでノイズをシャットアウトするのがおススメです!

 

HSP気質のある人が快適に生きるメソッド<後編>につづく・・】